もう、17年前の話です。小学校の頃から、13年間飼っていたマルチーズ。大事な家族でした。もう、よぼよぼのおじいちゃんで、目も白内障で真っ白。いつも寝てばかり。歯もぬけて、ご飯もあまり食べられず、呼んでもあまり来なくなったので、見かけると悲しい気持ちになりました。母はお仕事、私は大学で、家をあけることが多くなりました。それでも、家に変えると、苦しいだろう身体で、玄関口までやってきてくれる、優しい子でした。ある日、冷たくなっていました。頭がおかしくなりそうでした。私にとって、彼は紛れもなく、家族であり、弟だったのです。吐いて、眠れない日が続きました。お恥ずかしい話ですが、たえられなくなって、逃げ道を探し、喫煙をはじめるようになりました。少し、自尊心が強くて、小さい体のくせに、怒ると喧嘩してきて。でも、私が調子が悪いときはずっとなめて看病してくれていて、朝起こしに来てくれるような、そんな賢い子でした。それがある日、いなくなったのです。三ヶ月くらい、まともな精神状態ではなかったと思います。しかし、他人にとっては、所詮他人の犬なんですよね。自分の家族以外にはみんな大したことがないような対応を取られ。唯一、心配してくれた友人の母親には今でも感謝しています。もう、なくなって17年たちます。ですが、一昨日、彼の夢を見ました。一昨日だけではありません、一年のうちに、いまだに何度も何度も彼が夢に出るのです。話しかけてくることもあります。勝手な思いですが、今でも見守ってくれるのかなと、都合よく思っています。今も、この文章をうちはじめて、涙がとまりません。私の心に、ずっと彼「コロ」は、いてくれるのですね。天国で、少しでも幸せになってほしいと、心から願っています。
17年経っても、まだ夢を見ます
