渡米し14年共にすごした愛猫。トイレもできなくなり、動けなくなったので安楽死させてあげた。墓標をみるたび今でも思い出す。

 うちの昔飼っていた猫のことです。この猫は、メイクーンの雑種で、ものすごくふわふわした毛並みの茶色い猫でした。この猫は、うちの大学でぶらぶらしていた、なんとも人懐っこい猫で、みんなから、”のぶこ”と呼ばれて、大学のいろんな人から愛されていた猫でした。

 当時、ぼくは大学を卒業したばかりだったのですが、来年の大学院に行くために一年、アルバイトかつ勉強という名目で、卒業した研究室に研究員として残っていました。ある夜、仕事も終えて家に帰る途中で、自分の車に戻る途中でした。何かが自分の車のタイヤの真横に佇んでいるのに気がついて、ハッとしました。うちの大学は山の上にあったので、狸とかイノシシとか、たまに見かけていたので、一瞬、狸かと思いビクッとしました。でも、すぐに、”みゃー”という、鳴き声を聞いて、のぶこであることに気がつきました。少し、のどをぽみゅぽみゅしてあげた後、車のドアをあけて、車の中に入ると、のぶこが、ひょんっと僕の膝に乗ってきました。あまりにもかわいくて、なんだかそのまま今日はうちでお泊まりさせてあげようと思い、なにげなしに車を発信させました。

 ひょんなことから、うちに来ることになったのぶこが、このまま僕とともにアメリカに渡ることになり、ワシントン、ミシガン、そしてペンシルバニア州に住むことになりました。渡米後、約14年間、ぼくの家族とともに生活しました。ものすごく人なつこい猫で、だれにでもすぐについていく浮気性な猫でしたが、いつでも家に帰る度に僕を迎えてくれた忠義のある猫でもありました。そんなのぶこも、20歳をすぎて、毛並みも悪く、目も半分開かなくなっても、いつもプルプルしながらでも僕のもとにやってきた可愛い猫でした。最後は、おトイレもできなくなり、動けなくなったため、安楽死させてあげました。獣医で火葬して、その灰を家の裏庭に埋めました。今でも、墓標を見るたびに、のぶ子を思い出します。