静岡県の地方都市に夫婦二人で住んでいます。子供のころから犬が大好きでしたが、アパート住まいだったため飼うことができませんでした。社会人になり、結婚し、いよいよ自分の家を建てることができ、完成とほぼ同時に飼い始めました。今から30年ほど前のことです。飼うのは超大型犬、色は黒にしたいという希望があったため、ニューファンドランドに絞って、何軒かのペットショップやブリーダーを当たって、ようやく手に入れることができました。1年を過ぎると体重55kgほどの立派な体格になり、それはそれは自慢の犬でした。当時はまだまだ、大抵の犬は外で飼われており、わが家でも当然のように外飼いでした。リビングの軒先に大きな小屋を作ったのですが、これが失敗? 小屋に入りたがらないのです。たぶん臭いの関係なんだと思いますが、そのまま軒先で生活するようになってしまいました。当然雨が降れば濡れてしまいました。でも、当時の私はそれをあまり深く考えなかった。大雨の日にずぶ濡れでたたずんでいた光景は今も私の心を締め付けます。彼がそれを望んでいるはずがありません。どうして何とかしてやらなかったのか。毎朝、散歩には連れて行ってたし、それなりにかわいがってたつもりですが、美容室に連れていくこともほとんどせず、雨に濡れたままにしておくと、毛玉ができたし、頻繁に皮膚炎にもなっていました。当時、大型犬の寿命は10年だといわれており、彼は12歳まで生きたのですが、晩年になって体力がなくなり、皮膚の状態が悪くなってしまっていたんですね。私はそれさえもきちんと受け止めてやらなかった。最期はかわいそうな状態でした。文章にするのはやめておきます。亡骸は公営の斎場に連れて行きました。今はペット専用の霊園がたくさん設置され、人間のような葬儀をするところもありますが、必要以上に手をかけることはしたくありません。葬式?はあれで良かったと思っています。今でも、法事などでその斎場を訪れる際は、必ずペットの慰霊碑に
60歳男性 大型犬を公営の斎場で火葬。あれで良かったと思ってます
