私は地方に在住している26歳の男です。小さい頃の自分は、特にペットを飼いたいなど思うことはなかったですが小学校1年生の頃に生まれたてのワンちゃんを親が友達から譲って頂き家に連れてきたのが始まりです。ミニチュアダックスフンドの女の子です。黒い体にクリーム色のタン。当時の心境としてはとても新鮮で、これからワンちゃんの飼い主になるのかとドキドキわくわくしていました。とってもかわいくてとっても小さいワンちゃん。散歩にたくさん行って、同じミニチュアダックスフンドを飼っているおじさんと仲良くなり、広い公園に連れて行ってもらったりたくさん遊びました。それから自分がどんどん年齢を重ねていくたびに散歩に行ったりすることはなくなっていきました。成人して就職して家を出て行って。会うことがほとんどなくなっていったある日、親から一本の連絡がありました。老衰してしまったと。たとえ離れて触れ合うことはなくても実家で元気に過ごしているのが当たり前だったので非常に驚いたのと、ものすごく悲しかったです。もっと何かできることはなかったかなと。自分から会いに行かなかったことにより最終的にこんな連絡一本もらった形が最後になってしまうなんて思ってもいませんでした。仕事の休みを取り、近くの霊園所で火葬して頂きました。その時が本当に最後の別れになりましたが亡くなったワンちゃんを目の前にしてこらえきれず涙を流してしまいました。散歩にたくさん行った記憶、たっくさん遊んだ記憶、足元で丸くなって寝ていた記憶など一気に色んな記憶、思い出があふれ出しました。しっかり最後までお世話をしてあげることができなかった自分の情けなさ、思いやりのなさに腹が立ちました。ごめんねとたくさん言いました。ワンちゃんにたくさんの事を教えて頂きました。もう恩を返すことができないのが非常に悔しく申し訳ないです。恩を返せているわけではないですが、その一件があってから自分なりに考えて、他人にも動物にももっと優しく親切にできるように心がけています。ただ悲しむだけでなくできるだけ前を向いてその経験を他の可能性の糧にできるように。
26歳 男 近くの霊園所で 悲しいが前を向こうと思えた
