25年前に家を建ててから、ずっと犬を飼っています。その間、4頭の犬を見送ってきました。今回はその中で、2番目に見送った「ロッキー」について書いてみます。ロッキーは私が飼い始めたのではありません。もともとは家内の実家の母親が、保健所からもらってきた犬でした。もらってきたときはまだ2週間ぐらいだったようで、義母がスポイトでミルクを与えて何とか持ちこたえ成長していきました。「ロッキー」という名前は義母が付けました。当時、私の自宅で飼っていた犬が「アポロ」だったので、それに絡めたものです。ただ、ロッキーはメスでしたが、義母はよく判らなかったみたいです。ロッキーが成犬になってしばらくしてから、義母が交通事故で亡くなりました。そして、一人暮らしとなった義父を私が引き取り、ロッキーもわが家の一員となったのです。やがて、ロッキーが衰弱していきました。実家でずっと屋外で買われていたロッキーですが、フィラリアの予防をしていなかったらしく、10歳を過ぎたあたりで症状が出て、あっけなく逝ってしまいました。ロッキーが亡くなったのは土曜日か日曜日、休日だったと思います。平日であれば市の斎場に亡骸を持っていくと処分してくれます。先に見送った「アポロ」はそこでお願いして、我々も満足していました。でも、それができませんでした。ちょっと探してみると、自宅から車で20分ほどのところに「ペット葬儀」をしてくれるという場所があるらしく、そこに電話し、お願いすることにしました。葬儀代は市の斎場とは比べものにならない高額でしたが、やむを得ないと決断しました。行ってみると、そこはちょっとして林の中にあり、わりと以前から細々と営んでいるような施設でした。どこにでもいるような、やせ形の中年のおじさんが対応してくれました。私と家内は、最初は不安でしたが、それなりにきちんと対応してくれて、ロッキーをちゃんと見送ることができました。今も思い返せば、あの時、ちょっと高かったけど、あそこに連れて行ってやって良かったと思っています。
60歳男性 雑種犬をベット霊園にお願いし、きちんと対応してもらった
