生後50日でもらってきた雑種犬、マサムネ。ちょうど私が結婚し、実家を離れ、少し遠い場所へと引っ越したのと同時期だったので、私の嫁入り道具はマサムネだけでした。それから、私たち夫婦とマサムネはずっと一緒に暮らしてきました。自営で小さな店をやっているので、看板犬として、お客様にもかわいがってもらいました。16年10カ月たったある日、朝いつものように起きることができず、すぐ病院に向かいましたが、その途中に私の腕の中で息を引き取りました。加齢による弱さはありましたが、前の晩までとても元気で、病院でもとくに病気はみつからず、老衰でしょうと言われました。寿命をまっとうし、最後をみとることができたのですから、とてもいいお別れだったと思うべきなのはわかっていますが、それでも悲しく、立ち直れず、苦しいペットロスが続きました。雪の地域に住んでおり、1月に亡くなりましたので、前の日の散歩の足跡が残っていて、それを見ては泣き、また雪が降ってその足跡が消えてしまっては泣き、そんな毎日でした。それから3年が経ちますが、いまだに、散歩している他のおうちの犬を見ると、マサムネを思い出して涙が出そうになります。自分が死んだら、先に死んだ飼っていたペットが走って迎えに来てくれるんだよ、という話を聞けば、今すぐ死んでマサムネに会いたい、と思ったこともあります。世の中には、かわいい犬の動画などがたくさんあがっていますが、いまだにそれらを観ることができません。もちろん、新しく次の犬を飼うこともできずにいます。
長引くペットロスー愛犬の死から3年経っても抜けられません
