私がこの世に生まれた時、すでに10歳だった犬がいました。ピーちゃんと呼んでいました。 マルチーズとプードルのミックス犬であり、ふわふわしていてとても触り心地が良いのが、ピーちゃんに関しての1番古い思い出です。ピーちゃんと過ごした記憶は、正直長くあるわけではありません。私が4歳の時、つまりピーちゃんは14歳の時になくなりました。私の記憶は幼稚園に通いだした3歳ごろからなので、一年半分程度しか思い出を遡ることができません。それでも、ピーちゃんの死が私の人生において、初めて生き物の生死を感じさせたことに変わりはありません。覚えています。最初に気にしだしたのは祖父でした。明らかにピーちゃんに喧嘩がありませんでした。病院に行くと言って帰って来た後、もうちょっとの間しか一緒にいれないかもねぇと言われました。子どもだった私には理由がわかりませんでしたが、今思えば老衰だったんだと思います。2週間だったそうです。そこから一緒にいれたのは。期間は私は覚えていませんでした。でも幼稚園から帰ってくるとずっと一緒にいた気がします。あまり弱っていた印象はありません。しばらくして私が幼稚園に行っている間にピーちゃんが亡くなったと聞いた時も、あまり実感はありませんでした。家でピーちゃんに会った時、ものすごく不思議な気持ちになりました。さっきまで動いていたのに動かない。これが死ぬってことなのか。お母さんや他の家族が泣いている中、初めて経験する生き物の死に、ただ戸惑っていました。大人になった今まで、私の家で新しい子はむかえていません。生まれた時からそばにいたピーちゃん。4歳だった私は寂しいとか悲しいなどと感じる前にただ喪失感を感じていました。その時はわからなかったけど、私は本当にあの子が好きだったんでしょう。ありがとね、ピーちゃん
愛犬がなくなり4歳児ながらに感じた喪失感 大人になった今でも新しい仔はむかえていない
