人生もすでに老年期に入っていきそうな主婦です。私は、今でも感謝しきれないくらい大切な想い出の猫がいます。その猫と出会ったのはもう25年くらい前になるでしょうか。もともと猫好きで実家でも猫を飼っていました。今の主人とつきあい始めた時に、一時期彼の猫を実家で預かることになりました。ただ家にはすでに飼い猫がいて、争いになりそうなので、私の部屋で飼うようにしてたけど、やはりお互い気に入らないのか家猫は、しばらく私に寄りつかなくなってしまいました。預かったのはほんの数ヶ月だったので、やがて彼のもとへ戻っていきました。そして私たちは長い腐れ縁の果てに結婚。もれなく新居にあの当時預かった猫も一緒にやってきました。懐かしいのと、私の事をちゃんと覚えていて、すぐすり寄ってきました。その後私は妊娠をして、猫と2人のまったりとした日々を過ごしました。妊婦ってすごく眠いのです。体も疲れやすいしね。私が昼間ソファに寝転がると猫も私の腕枕で高いびき。至福の時間でした。やがて子供が生まれ、毎日が育児に追われての生活。子供中心で猫などかまっていられない。主人も子育ては私任せだったし、何より私が育児をしっかりやらなければ、育てなくてはと追い詰められていたと思います。育児ストレスがすごくて、その頃は猫がすり寄るのも苛立ち、猫もストレスで縄張りを主張するかのようにカーテンにおしっこをかける。その都度カーテンばかり洗う。手間が増える。猫にストレスをぶつけていたと思います。叩いたりはしないけどよく足で邪険にしていました。たぶん猫も子供に焼き餅を焼いていたんだと思います。でも・・・それから猫の具合が悪くなり、どんどん痩せていき亡くなりました。肝臓が悪かったみたいでした。失ったときの辛さは今でも鮮明に覚えています。私も主人もその猫が大好きでした。それに私の育児ストレスをすべて受け止めてくれてた。「辛く当たってごめんなさい」と暫く泣いてばかりでした。そんな日々のある日、夢を見ました。猫が私に「ごはん」と餌をねだりにきた。そして主人を見たら嬉しそうに主人に飛びついていった。そんな夢。まだ元気で若い頃の猫の姿でした。「ああ、会いに来てくれたんだ」元気でいるんだって。それからは失った猫の悲しみもだんだんと癒されて懐かしい想い出に変われるようになりました。失うときは辛いけど、一緒に過ごした時間は大切な宝物です。側にいてくれているんだと思うと、ペットロスも解消されました。
ペットロスのさなかに夢で会いに来てくれた
