私は埼玉県に住む50代の女性です。パートをしながら年老いた母と実家暮らし。20代の頃から猫がいる生活を続けてきました。最後に亡くなったトラ猫のサンちゃんで3匹目ですが、初めてペットロスになりました。サンちゃんは会社の人から譲ってもらった子で本当に大人しく、手のかからない子でした。ご飯はカリカリしか食べないし食卓からものを失敬することもない、壁を引っ掻いたりすることもしない。つまり人間にとって困ったことをまったくしない猫でした。本当に一緒にいてこれだけ楽な猫は初めてで、私達親子はサンちゃんを可愛がるだけ可愛がってきました。そんなサンちゃんも14才になりそろそろ足腰が弱ってきたなぁと感じていた頃、でも前の猫よりも病気一つせず元気だったのでまだまだ数年は生きてくれていると信じて疑わなった頃、異変が現れました。ご飯を食べずにうずくまって動かないのです。トイレもしていないようだったので、すぐに病院へ連れて行きました。レントゲンの結果、肺の周りに何か膿のようなものが溜まっていると。すぐにそれを抜いていただき、入院させました。翌日お見舞いに行きました。サンちゃんは声が出せるようになっていましたが、まだまだ弱々しくご飯も食べないということでした。先生は単純なものではなく、手の施しようがない悪い病気の可能性もありますと言われましたが、私はとにかくサンちゃんが良くなることしか信じられませんでした。その次の日病院からサンちゃんが亡くなったと報告がありました。その頃から私の記憶は曖昧なのです。ハンマーのようなもので頭を叩かれたうな衝撃でした。ボンヤリした頭で先生のお話を聞いて、眠っているようなサンちゃんの遺体を引き取りました。ボンヤリしながらお花を買いに行き、火葬の予約をしました。すべて夢のようでした。3日前まで元気だった猫がこんなにあっけなく亡くなるなんて…。とてもじゃないけど信じられませんでした。でも家に連れて帰ってから翌日固くなったサンちゃんの身体はその死が本当だと言っていました。ウィルス性の胃腸炎というのがサンちゃんの命を奪ったのです。猫のとても怖い病気の1つです。その日から私は生きる屍のようになりました。何をやっても現実感が薄いというのか…。とりあえず仕事をして食べて寝ていましたが常にサンちゃんのことが頭にから離れません。もっと早く気づいてあげていれば、病院に連れて行ったのは正解だったのか、などと考えました。そして思うのはサンちゃんのいない家はとてつもなく寂しいということでした。もう一度抱きしめたい、声が聞きたいと思いました。毎日声をあげて泣きました。泣き暮らして何が支えになったかと言えば『虹の橋伝説』でした。亡くなったペットは虹の橋で飼い主を待つというお話です。もう一度会えるならそれまで生きなければと思いました。それから夢に出てきたサンちゃんにも助けられました。私が夢に出てきて!と叫んで寝たら本当に出てきて、テレパシーで会話しました。何と言ったと思いますか?『んもー何の用?せっかく遊んでたんだから用がないのに呼ばないで!』これには参りました。サンちゃんは自分の死など気にもとめてなかったのです。何も変わらないのになんで泣いてるのさという感じです。この夢のおかげで毎日大泣きすることはなくなりました。仕事もありがたかったです。ヒマになると考えて悲しくなるので頭を空っぽにできる場所があって良かったです。一年くらいはペットロスは続きましたが少しずつ癒えます。サンちゃんの気配を感じることもありますし、メッセージを受け取ることもありました。いずれも私を気遣ってくれるメッセージでした。年があけて付き物が落ちたように楽になりました。10ヶ月くらいかかりましたね。今でも寂しいですが生きてるのが辛いということはありません。今お辛い方も必ず癒えるので大丈夫です。色々な他のペットを亡くされた方と語るのも良いと思います。一緒に生きた大切な時間を思い出に変えて、いつか会える日まで生き抜こうと思っています。
52歳女性 愛猫のメッセージで癒やされました
