去年の夏、祖母は野良猫を保護しました。その猫は腹部に大きな傷がありました。あまりにも傷が酷く、辛かったみたいで、野良猫は祖母に向かって「ニャー…」とまるで助けてと言ってるように鳴いてきたそうです。祖母は家で犬を飼っているらしく、飼えないから里親が見つかるまでこの猫をおいてやってくれと私の家に頼んできました。私はその時は正直嫌でした。しかしお世話になっている祖母の願いなので、渋々おいてやることにしました。野良猫だったので病気をもっていたら嫌だったので動物病院に連れて行くと、やはり病気を持っていました。しかし人間に感染することはないと言われ、注射をしてもらいました。傷口もみてもらい、家に帰宅しました。怯えていたので大きなゲージに入れて、まずは慣れてもらう事から始めました。しかし恐怖があるせいか餌も手をつけず、水しか飲みませんでした。さすがに心配になり、餌を変えようと思い、ホームセンターで猫の餌を端から買い、少しずつ食べさせて、食べてくれる餌を探しました。何日もかかりましたが、1つだけ食べてくれる餌が見つかりあんなに渋々引き取った猫なのにホッとして愛しい気持ちになっている自分がいました。それから毎日お世話をし続けて猫も私に慣れてきて私が帰ってくると「ニャー」と鳴いてくれるようになりました。私は猫に チョコ という名前をつけました。傷口も治してあげたかったので、手術の予約もとりました。早く治って一緒に暮らしていきたい。そんな一心でした。手術当日。私はその手術でチョコは治るものだと考えていました。しかし手術後、チョコの容態は悪化してしまいました。手術を終え、チョコは入院でした。私は家にいたのですが夜の7時くらいに動物病院から電話があり、「容態が悪化しています。もしかしたらダメかもしれません。家に引き取りますか?」という連絡でした。私は急いで病院に向かい、チョコを引き取りました。チョコはグッタリしていて、痙攣を繰り返します。きっと体力がないのに手術をしてしまったので、体が手術に耐えられなかったのだと思います。私はとっても後悔しました。手術なんかしなければチョコは元気だったのに…。私は痙攣するチョコを泣きながらおさえてあげる事しかできません。ごめんね。何回も謝りました。それから胃液を吐いたり、目に白い膜がはってきてしまったり、どんどん悪化していくチョコが可哀想で申し訳なくてしかたありませんでした。そして手術をして3日後。私はどうしても出掛けなきゃいけない用事がありました。私はチョコが心配だったので用事を早く済ませて急いで帰りました。帰宅すると横たわって、私の方をみてチョコが「ニャー…」とか細い声で鳴いたのです。その瞬間再び痙攣を起こして、そのまま息をひきとりました。悲しさ、悔しさ、後悔、いろんな感情が混ざりました。私はただ謝って泣くことしかできませんでした。あれから一年経ちますが、未だに写真をみて泣きながら謝ります。ペットの命とは、飼い主の判断で左右されると思います。もしまた何かペットを飼うとしたら、飼い主とはとても責任が重いということを改めてわかった上で飼いたいと思います。
しぶしぶ引き取ったが、いつしか好きになっていた野良猫を手術で亡くす 悲しさ悔しさ後悔が入り混じる
