今から約9年前、東日本大震災が起こる前でした。14年間一緒に暮らしてきた愛猫が亡くなりました。悪性乳腺腫瘍、つまり乳がんでした。この原因は、不妊手術をしていれば約9割がたは防げたということです。今の時代、ネットが発達してわからない事があれば、大抵のことは教えてくれる、良い時代になったと思います。一昔前私は、ネットの環境にいませんでした。私は無知でした。この子の体を傷つけたくない、痛い思いさせたくない、室内飼いで外にはさないから、不妊手術はしなくて大丈夫、など、自己判断してしまいました。私は幾度となく引っ越しを繰り返していました。そのたびに新しい動物病院に連れていき定期的に健康診断をしてもらっていました。動物病院の先生は、私がこの子に不妊手術を施していた、と思い込み不妊手術の有無を聞いてくれませんでした。動物病院の先生のせいにするわけではないですが、一言聞いてほしかったです。私はその子を自分の娘のように思い、亡くなった今でもとても愛しています。知人からちょうど、母猫から見捨てられて人間が育てている子猫がいるよ、と話しがありその子猫を引き取ったのが始まりでした。14年という歳月、私の生活自体穏やかに過ごしてきたというわけではなくて、楽しいことよりも苦しいことの方が多い時期でした。誰にも話せないことも、この子に話すと、いつも解決策が見えて問題をクリアしてきました。私に答えを教えてくれるのです。とても頭の良い子でした。最期、ペット霊園で個別葬儀をしてもらいました。そのお骨は、今も家のリビングにいます。ずっと私のそばに置いておきます。私の最期が来た時に私の骨と一緒にしてもらおうと思っています。
乳がんでなくなった愛猫 不妊手術はしなくていいものと思いこんでいたことに…
