現在は子育てがひと段落した主婦です。結婚前から実家で犬を飼っていましたが、もともと飼っていた犬が生んだ子犬を人にあげずに1匹だけ残して育てていました。オスで家の庭を自由に走り回っては訪問者に吠えて家を守っているつもりのようでしたが、ひとたび散歩に連れ出すとおとなしく、私が用事をしている間は外でおとなしく待っていて知らない人にも黙って撫でてもらっていました。私が結婚して実家を出ると、たまに帰省した時にものすごく喜んで大興奮して吠えまくっていました。そして反対に私が実家を後にしようと車に荷物を積み込み始めると、いじけて名前を呼んでもこちらにも来ないなど、犬なりに気持ちを表してくれていました。そんな実家の犬も7歳を過ぎてちょっとおじさんになったかなと思っていたのですが、後で考えると中年太りというにはお腹が大きくなりすぎていたようでした。散歩と途中ですぐに疲れた様子で帰りたがるのも、年のせいでそんなものかと思っていました。ある朝実家の親から電話があり、早朝に見た時にはうっすらと目を開けていたのに、しばらくしてみるともう亡くなっていたというのです。あまりに急なことだったのですが、とにかく実家へ帰ることにしました。その時に親から気持ちが落ち着いていないので、車の運転は市内で電車で来るようにと言われました。それからペット葬儀の会社へ連絡をしたそうですが、せっかく遠方から娘さんが戻ってくるなら葬式と火葬は時間をずらせるので待ちましょうと言ってもらえたそうです。私が実家に着くまでは保冷剤をたくさん入れた箱に寝かせられていましたが、普通に眠っているような顔でした。午後からペット葬儀社の方が車で来られ、専用の棺に入れて運ばれ、私たちは知り合いの運転で一緒に会場へ向かいました。小さな会場でしたが、周辺がのどかで動物とのお別れには良い場所でした。スタッフの方が親切に声をかけてくれ、お別れをすることができました。火葬が終わるまでは周囲を散策するなどして気を紛らせました。その後小さな骨壺をもらって家に帰り、実家の庭の一角にお墓を作って周りを花壇にしています。犬の体調の変化に気づけなかったことを親は後悔していますが、一緒に暮らした生活は楽しいものでした。
50歳女、愛犬へ、地元のペット葬儀社で親身にしてもらい気が楽に
