高齢になっていた愛猫が姿を見せなくなってから4年 もう亡くなったのかと…なんともいえない感情に
私は10年前、黒猫を飼っていました。
名前はチビ。
私の母が母の友人から貰ってきた猫で、その時チビは2歳くらいでした。
名前の由来は、小柄な猫で可愛いという理由でした。
チビは雑種で、よく外にいつのまにか出て行っては、いつのまにか帰ってくる猫でした。
私が帰ってきた時、家から2、3匹の猫と出て行く姿にはよく驚かされたものです。
家の玄関を開ける時に一緒に家の中に入って、一緒に帰ってきたような感じになったり、寝ている時にお腹の上に乗ってきたり、共に暮らしているって感じて、とても可愛い猫でした。
そんな自由で癒しをくれるチビが、あまり元気がないと感じてきたのはチビが10歳くらいの時でした。
ずっと大人しいし、あまり餌は食べないし、病院に連れて行くことにしました。
しかし、獣医さんからは特に病気はしてないけれど、高齢期に入って疲れやすくなっているのかも、とのことでした。
その事を聞いてから私は、チビの死を意識し始めるようになりました。
家に帰ってすり寄ってくるチビ。
私はチビに対して、いつも家にいる家族だけでなく、いつかいなくなってしまう家族とも思うようになり、可愛さだけでなく、悲しさも感じる日々になりました。
それから2年後の夏、チビがいなくなりました。
よく外に遊びに行く猫でしたが、必ず3日以内には帰って来たのに、何日経っても帰ってこない。
探しても見つからず、野良猫たちも来なくなり、私は気が気じゃありませんでした。
単純に出て行ったとは考えられませんでした。
それならとっくの昔にいなくなっているはず。
そんな時、母から猫は死期が近づくと死体を見せないようにいなくなると聞きました。
それを聞いた私はチビの生死が分からなくて、どうしていいか途方に暮れました。
あれから4年、私の中でチビは死んだのだと思うようになりましたが、その死に目には会えませんでした。
悲しいと思っていても、いやもしかしたら・・・という気持ちもあり、何とも言えない感情がずっとある日々を過ごしています。