クリスマスの夜に天国に行ったハリウッド産まれの野良猫 足音が空耳で何度も聞こえて 二度と猫は飼わないと思う
私の買っていた猫、ディちゃんはアメリカのハリウッド産まれの野良猫でした。
私がアメリカの大学を卒業し、やっと社会人になれて稼ぐことが出来るようになったので1匹里親を探している近所のおばさんからもらうことにしました。
それから15年後、彼氏はコロコロ変わりましたが(笑)いつまでもそばにいてくれたディちゃんは天国へ行ってしまいました。
日本に帰国が決まった時も日本国内で転勤になったときもいつも一緒に飛行機や新幹線、私の車に乗り、一緒に引っ越しをしてきました。
年に一度健康診断と予防接種をしていたのですが、ある日突然呼吸が苦しそうになりうっとうしいくらい食いしん坊のディちゃんが食事をしなくなったのでいつもの獣医さんへ連れて行くとなんと胸水が溜まっていて尋常ではない状態だと言われました。
おそらくリンパ腫ではないかとの診断でした。
私はこのころ出産後で1歳の娘の育児に必死であまり猫と赤ちゃんを接触させるのは良くないと思い全くディちゃんを構っていませんでした。
むしろ冷たくあたっていました。
こんな病気になったのはきっと私の飼い方のせいだと思いました。
それからしばらく、ディちゃんはステロイドを飲みつつ良くなったり悪くなったりを繰り返し半年後に亡くなりました。
私は懺悔の気持ちを持ちながら育児をしながらのギリギリの状態でディちゃんの通院をしていました。
せめてもと思い、ごはんはこれまで誕生日にしかあげていなかったマグロをできるだけあげました。
最後の血液検査のとき、痛いのが嫌いなディちゃんは体力もないのに私にこのとき初めて本気で噛みつきました。
そして「もう治療はいらないよ」って言っているんだなと悟りその後は何もせず自宅で看取りました。
アメリカ猫らしく、クリスマスの夜に天国に行ってしまいました。
その後、いつも後悔の気持ちでいっぱいで家ではディちゃんの足音が空耳で何度も聞こえてきました。
お風呂に入ると必ず泣けて来て辛い日々でした。
しばらくして友達が「ディちゃんが夢に出てきて、ごはんありがとう、遊ぶの楽しかったって伝えておいてって言ってた」と本当か嘘かわからないのですが言ってくれて、それを信じで私はなんとか許してもらえるかなと思えるようになりました。
今もディちゃんの形見をいつも鞄に入れて持ち歩いています。
私の猫はディちゃんだけなのでもう二度と猫は飼わないと思います。