亡くなってから15年経つのに新しい仔は迎えれない 19年生きてくれた愛犬に今も感謝し続けている
もう15年近く前のことになりますが、実家にいた愛犬ロッキーが亡くなりました。
白内障と心臓病を患って、晩年はいろいろと不自由な生活を送っていましたが、19年という長い間、私たちと共に過ごしてくれました。
ロッキーは、父の知人から譲り受けた犬です。
その年祖父が亡くなり、みんなが寂しい思いをしている中、ロッキーはうちに来てくれました。
目をクリクリ動かしながら、黒い体で弾丸のように家中を走り回り、誰も追いつけませんでした。
家族に愛嬌を振りまき、すり寄ってきては、よく膝の上に顎を乗せて昼寝していました。
散歩に連れて行くと、最初は張り切ってズンズン進んで行くのに、途中で疲れたとでも言うように、コロンとひっくり返って抱っこをせがみました。
こんな、家族にとってはかわいくて仕方ない、アイドル的な存在のロッキーでしたが、15歳を越えたあたりから、急に具合が悪くなり始めました。
最後の1~2年は、ベッド代わりのバスケットの中で、一日のほとんどを過ごすようになりました。
亡くなる前日、獣医さんから「もう、いつ逝ってもおかしくない状態だから」と言われたそうです。
母は、枕元にロッキーのバスケットを運んできて、一緒に寝ました。
明け方にロッキーは、ひどく辛そうに鳴いて、そのあとすぐに亡くなったということです。
その時私は、社会人になり実家を出ていました。
実家にはたまに帰っていましたが、ロッキーの世話をなかなかできずにいました。
最後までしっかりそばにいてやれなかったことを、今でも後悔しています。
ロッキーが亡くなって半年ほどは、胸にポッカリ穴が開いたようで寂しく、とても心細い気持ちでいっぱいでした。
小さい頃からの、一緒に過ごしたロッキーとの出来事を思い出し、「あの時、ロッキーはきっと楽しかったはずだ、幸せだったはずだ」と考えることで、何とか心を落ち着かせ、日々を過ごしました。
そして、19年も生きてくれてありがとうと、天国のロッキーに語り掛けました。
今でも、感謝し続けています。
ロッキーの存在が大き過ぎて、新しく犬を飼うということを、未だに考えられないです。
でもいつか、そういう時が来たら、ロッキーに注いだのと同じぐらいの愛情をもって、迎えたいと思っています。