49歳、男性、ペットロスを解消するためには時間だけが必要でした
私は40代、男性、会社員です。
それまで自宅で飼っていた愛犬、コーギーを病気でなくしました。
我が家のコーギーは実に14年も一緒に生活をした、言ってみたら家族同然の存在だったのです。
ですから愛犬とはどこに行くにも一緒でしたし、旅行に行く時に愛犬と同じ部屋で過ごせないのなら旅行自体も取りやめるくらい、私たち家族にとっては愛犬はかけがえのない存在だったのです。
もう海外旅行なんてあり得ないという感じでしたね。
愛犬のコーギーはハナちゃんと言いました。
メスのコーギーでどちらかというとヤンチャな性格。
でも私たちにとってはそんなヤンチャな性格のハナちゃんが本当に可愛くて仕方ありませんでした。
ハナちゃんと出会ったのは町のペットショップだったのです。
本当は犬を飼うつもりはありませんでした。
けれど、そのペットショップでハナちゃんと目が合ってしまったら、もう離れる事が出来なくなっていました。
もう完全に運命だったのだと思います。
ですから愛犬ハナちゃんが亡くなった時は、もうどうしたら良いのか私にはわかりませんでした。
しばらく、ハナちゃんがこの世にいないということを受け入れられなかったのです。
病院でハナちゃんの亡骸を受け取り、自宅に連れ帰っても、何かハナちゃんが今にも動いて、いつもの生活にもどれるのでは?というような錯覚の中に私はずっといました。
火葬を終えたハナちゃんを見た時、ああ、本当にハナちゃんはこの世にはいないんだと思うともう涙は止まりません。
それからしばらく、ハナちゃんと一緒に行った海や公園に行っても、横に彼女がいないという現実を私は受け入れられないでいました。
けれども、ハナちゃんが亡くなってから一年くらいして、ハナちゃんの姿を見るのが全て写真であることに私は気がつきました。
ハナちゃんと一緒に写っている私はいつも笑っています。
この時、私はいつまでも私が泣いていては天国でハナちゃんも笑えないなと思ったんです。
それから不思議なくらい、私はハナちゃんがいない事を受け入れられるようになりました。
多分、こういう気持ちになれたのは、落ち込むだけ落ち込んだかからだと思います。
やっぱりペットも家族ですからね、そう簡単に元気になれる訳はないのです。
ですから落ち込んでいた期間は私にとって必要な時間だったんだと思います。
そしてこれからは違った形でハナちゃんと一緒に過ごして行こうと思います。
毎朝、ハナちゃんの写真を見て、私も明るい顔で挨拶をしています。
ハナちゃんもずっとそんな私たち家族を見守っていてくれるはずです。