32歳女、保護犬カフェで元気をもらう
私が愛犬と出会ったのは20年前、中学の頃でした。
知り合いのペットショップで格安で当時大人気だったダックスフンドが買えると聞いて喜んで受け取りに行きました。
出てきたのは目やにがちょっと多めのブラックタンのダックスフンド。
まだ3ヶ月のため子犬で、鼻も短く、手の中に収まるくらいの大きさでした。
とてもとても可愛くて、すぐ私は気に入りました。
私がずっと犬を飼いたいと言っていてやっと飼えた犬。
名前は父がつけました。
それからすぐ、最愛の父が亡くなりました。
突然の心臓発作で家族は家におらず、最後を看取ったのはその犬でした。
それから父の形見犬となりました。
生活は変わり、母は仕事へ出かけるようになり私も学生なので家にあまりいられず。
躾もあまりされなかったためトイレし放題。
毎日片付ける日々でした。
でも可愛い可愛い犬なので怒ったりはせず可愛がっていました。
社会人になってさらにあまり家にはいない私。
犬はいつもひとりぼっち。
そんな生活が10年ほど続きました。
犬が16歳の時、私は結婚しました。
結婚した際犬も一緒に苗字が変わりました。
犬も16歳、人間でいうと80歳過ぎです。
最後はゆっくり余生を過ごしてあげたいと、私も結婚して専業主婦になり家にいることが多くなりました。
その年にぼうこう癌の宣告をされました。
年齢もありますし、仕方がないかなと思って介護をしていました。
保険に入っていなかったためたくさんお金がかかりました。
でも今まであまり病気せずいてくれたので気にせず支払いました。
とにかく一緒にいてあげる。
16年間ずっと一緒にいてあげることができなかったので沢山撫でたり、お昼寝を一緒にしたりしました。
17歳の誕生日、犬用のケーキをあげたらとても喜んでいました。
義実家に帰る際など泊まりの場合はホテルに預けました。
ホテルの人もとてもいい人で、毎日写真で様子をブログにあげてくれました。
17歳の冬、ぼうこう癌が末期でもうあまり長生きできないと病院の先生から申告されました。
ご飯もあまり食べれなくなり、私が作った甘く煮たサツマイモは唯一喜んで食べていました。
最後を看取った日、悲しく吠えていました。
それまで吠えることはあまりなかったので心配して夜一緒に寝ました。
私の隣で静かに息を引き取っていました。
その後ペットロスは時間の経過と、保護犬カフェで保護犬たちと戯れることで克服できました。
ペットショップには悲しくなって行けず、どこか触れ合えるところがないか探していたら保護する団体を見つけました。
保護犬カフェは利用するお金もその団体へ寄付されるため、まだ飼えない私のような人でもお茶をしにいく感覚で犬たちと触れ合える場所でした。
色々な境遇のこたちが、元気に走り回っているのを見ると本当に元気をもらえます。
今後犬を飼う際は、保護犬と決めています。