20才男 僕の部屋の窓からは花が見える
初めまして。
僕は田舎住まいのアルバイターです。
僕の人生には物心をついた時からずっとペットがいます。
僕の家ではペットと呼ばず毛のある子どもということで、毛どもちゃんというのですが、一緒に暮らしてきた毛どもちゃんの種族も様々です。
僕がはっきりと記憶にある子たちだけでも、リス、ミニチュアダックス、ミニウサギ、セキセイインコ、フクロモモンガ、猫、ロップイヤー(うさぎ)とたくさんです。
僕の記憶にない毛どもちゃんたちもいるのだと聞いています。
保護した鳩もいました。
僕が高校時代、セキセイインコちゃん、ミニウサギちゃん、ミニチュアダックスちゃんと半年余りの間に立て続けに虹の橋へと渡って行ってしまったつらい時期がありました。
僕は別れの時が近くなると傍を離れたくありません。
とてもつらいけれど、抱っこして撫でて「がんばれ、がんばれ」と必死に応援します。
涙は出来る限り我慢します。
そして、虹の橋へ渡って行ってしまったら、たくさん「ありがとう」と伝えます。
もう一緒に過ごすことは出来ない。
僕は何も手につかなくなってしまいます。
学校を休み、たくさんの花を買いに行きます。
重くても自転車で、歩いてたくさんの鉢植えの花を買います。
その子の好きだった色や似合っていた色、そんなことを思い出しながら花を選びます。
いよいよ身体ともお別れの時、母親に身体をきれいにしてもらった子を寝かせ、ごはんやおもちゃなど持って行かせてあげます。
何度経験しても、あの土を掛ける瞬間の何とも言えない罪悪感や辛さは慣れません。
そして、たくさん花を植えます。
咲いている花を見ると、元気に一緒に過ごしていた時を思い出して笑顔になれるのです。
季節が変わるたびに花を買い植えます。
僕がいつか人生を終えて、虹の橋で皆に再会できる時まで、虹の橋の子たちに心配をかけないように、皆との思い出を、皆のくれた笑顔の時間を思いながら一生懸命生き抜きます。
後悔はたくさんあります。
あの時こうしてあげればよかった。
もっとこうしてあげればよかった。
でも一番はすごく甘えん坊だったミニチュアダックスちゃんが夜中に一人でひっそりと虹の橋へと渡って行ってしまったこと。
あんなに寂しがり屋で甘えん坊だったのに。
まだまだ今も一緒に暮らしている毛どもちゃんたちがたくさんいます。
毛どもちゃんたちは優しくて可愛くて愛おしいとても大きな大切な存在。
なのに与えられた命の時間は人間よりもずっと短く、見送ることのほうが多い。
つらいけれど、その子たちとの時間を思い出すと、どんなに笑顔と優しい時間をくれていたのだろうと思います。
写真や花を見て、その子たちの思い出を笑顔で思い出し、その子たちに負けないように一生懸命生き抜いていつか虹の橋で再会する時に胸を張って会えるように。
必ず虹の橋から見守っていてくれると思います。