ペットロスを克服した151人の体験談

30代男 生きていた証を見てもらいたかった

15年くらい前に飼っていた猫の話です。

近所にケガをした猫があらわれ数日間うろついていたため、自宅の庭にて保護したところ、そのまま居着きました。

その時猫は4歳くらい、ケガ自体はそんなに重いものではなかったのですが、動物病院の先生曰く、身体があまり強くなさそうだという風に言われました。

事実、ケガが直ったあとも吐くことが多く、他の猫との喧嘩で傷を負って家に逃げ帰ってくるということもよくありました。

当時は今ほど室内飼育が強く推奨されていなかったこともあり、自由に家に出入りできるようにしていたのですが、身体が弱いことがわかっていたなら外に出られないようにしたほうが良かっただろうなと今でも思います。

数年後のある夏休みの朝、隣家の庭で息絶えていました。

 前日の夜には与えた餌をいつもどおり食べていたし、はっきりとしたケガなどもなくどうして死んでしまったのか全く原因がわからなかったので、もう二度と動かなくなってしまった体を抱いて自宅に連れ帰ったときはとてもショックでした。

朝早くの出来事だったので、その日のうちにペット葬儀屋に連絡してお別れと火葬を済ませました。

その夜は悲しみを振り払おうと歌番組やバラエティを見て声を出して笑おうと努めたのですが、やはりふとした瞬間に悲しくなりました。

 その後数週間は喪失感が唐突にやってきては涙が出ました。

気分が落ち着くようになったきっかけは、ホームページ(当時はまだブログが無かったので)に猫の写真をまとめたページを作ったことです。

今はいなくなってしまったけど、たしかに生きていた。

 そういう記録を残すことと、それを誰かに見せて知ってもらうこと。

それまでは、存在がすべて無くなってしまったように感じましたが、自分の思い出の中だけではなく、誰かに見てもらえる形で残すことで、存在した証をずっと残せると感じられたことが、喪失感を和らげるきっかけになりました。

ただ、当時はまだ動画撮影できるデバイスを持っていなかった上に、写真もそれほど撮っていなかったので、もっと残しておけばよかったなと今でも思います。

今はSNSで日常的にペットの様子を記録することが当たり前になっていますが、誰かと思い出を共有できれば、その分だけ存在した証を「長生き」させられるんじゃないかなと思っています。