ペットが亡くなってから感情が動かない…「麻痺」した心へのアプローチ

「涙も出ない」「何をしても心が動かない」「悲しいとも感じられない」——

大切なペットを亡くしたのに、自分の心が“無”になってしまったように感じることはありませんか?

悲しみすら感じられない自分に、「おかしいのでは?」と不安になる方も多いでしょう。

ですが、これは「感情の麻痺」と呼ばれる、ごく自然な心理的反応のひとつです。

この記事では、感情が動かない理由と、その“止まった心”を少しずつほぐしていくためのアプローチをご紹介します。

感情が麻痺するのは「心の防衛反応」

人は、あまりにも強いショックや悲しみを受けると、心がそれに耐えられなくなります

その結果、無意識のうちに「感じることを止める」ことで心を守ろうとするのです。

この状態を、心理学では「解離(かいり)」や「感情の麻痺」と呼びます。

感情麻痺に見られる主な特徴:

  • 悲しみや怒りが湧かず、空っぽのような感覚
  • 周囲の出来事に関心が持てない
  • 無感情のまま時間だけが過ぎていく
  • 涙も出ず、「自分は冷たい人間なのでは」と思ってしまう

これらの反応は、あなたの心が限界まで頑張った結果として起きているものであり、異常ではありません。

感情の麻痺をほぐすためのアプローチ

1. 「無感情な自分」を否定しない

まずは、感じられない自分を責めないことが大切です。

「今は感じられないだけ」「心が休もうとしているんだ」と、受け止めるところから癒しが始まります

2. 「感じる」ではなく「気づく」から始める

感情を動かそうとするのではなく、まずは

  • 今日は空がきれいだと気づいた
  • この音楽は心地よいかも
  • コーヒーの香りを久しぶりに意識した

といった、五感の“気づき”に目を向けてみましょう

これは、心の再起動ボタンのようなものです。

3. 写真や思い出にふれてみる

最初は何も感じなくても、何度か見たり触れたりするうちに、少しずつ感情がにじんできます。

焦らず、「心にさざ波が立つ瞬間」を見逃さないことが大切です。

4. 小さな行動から始める

感情が動かなくても、行動を先に起こすことで心が後からついてくることがあります。

たとえば:

  • 好きだった場所へ散歩に行く
  • あの子の好きだったおやつを供える
  • 手紙を書いてみる(感情がなくてもOK)

行動は、止まった心を少しずつ動かすスイッチです。

5. 専門家のサポートを受ける

無感情の状態が長期間続くと、うつ病や解離性障害などのリスクが高まることもあります。

心療内科やカウンセラーに相談することで、心のブレーキをやさしく解除する手助けが得られます。

まとめ

ペットロスで感情が動かなくなるのは、あなたの心が「壊れないように」守っている状態です。

無理に感じようとせず、

  • 「感じない自分」を受け入れる
  • 五感で世界を少しずつ感じ取る
  • 小さな行動で心に呼びかける

そんな穏やかなアプローチが、止まった時間を動かし始めるきっかけになります。

心は必ず、再び動き出します。あなたのペースで、ゆっくりと。