ペットロスでお守りやアクセサリーを選ぶときの考え方
1. はじめに:身につける供養は「心の支え」になり得る
ペットを失ったあと、「いつも一緒にいたい」「そばに感じられるものがほしい」と思い、お守りやアクセサリーを検討する人は少なくありません。遺骨カプセル、メモリアルネックレス、名前入りチャームなど、形はさまざまです。
一方で、「身につけることで余計につらくならないか」「依存してしまわないか」と不安を感じる人もいます。お守りやアクセサリーは、選び方次第で心の支えにも、負担にもなります。大切なのは、今の自分の状態に合っているかという視点です。
2. 考え方①:何のために身につけたいのかを明確にする
まず考えておきたいのは、「なぜ身につけたいのか」という目的です。目的が曖昧なまま選ぶと、後から違和感が生じやすくなります。
たとえば、以下のような動機があります。
- 不安なときに落ち着くため
- 外出時に心の支えがほしいため
- 節目の時期を乗り越えるため
- 記念として形を残したいため
目的が「安心感」なのか、「つながりの確認」なのかによって、選ぶ形や重さ、存在感は変わってきます。
3. 考え方②:身につけたときの感情を想像する
お守りやアクセサリーを選ぶ前に、実際に身につけている自分を想像してみてください。
・落ち着く、守られている感じがする
この場合、今のあなたにとってプラスに働く可能性があります。
・常に喪失を意識して苦しくなりそう
この場合は、無理に選ばなくても構いません。今は身につけないという判断も十分に尊重される選択です。
4. 考え方③:常に身につける前提にしない
お守りやアクセサリーは、「毎日必ず身につけなければならないもの」ではありません。常用を前提にすると、外したときに不安や罪悪感が生じることがあります。
特別な日だけ身につける、外出時だけ持ち歩く、普段は引き出しにしまっておくなど、使い方に余白を持たせておくことが大切です。
5. 考え方④:サイズ・重さ・デザインは控えめでよい
存在感が強すぎるアクセサリーは、無意識のうちに感情を刺激し続けることがあります。最初は小さく、軽く、シンプルなものを選ぶ方が負担になりにくい傾向があります。
「人目につかない」「自分だけが意味を知っている」程度のデザインは、日常生活とのバランスを保ちやすくなります。
6. 考え方⑤:罪悪感から選んでいないか確認する
「何か持っていないと申し訳ない」「身につけないと忘れてしまいそう」という気持ちが強い場合、その動機は罪悪感に近い可能性があります。
罪悪感を和らげるための選択は、一時的には安心感をもたらしても、長期的には心を縛ることがあります。お守りやアクセサリーは、自分を責める道具になってはいけません。
7. 考え方⑥:途中でやめても問題ない
一度選んだからといって、ずっと身につけ続ける必要はありません。心の状態が変われば、役割も変わります。
外したくなったら外す、しまいたくなったらしまう。それは愛情が薄れたからではなく、回復の過程で自然に起こる変化です。
8. まとめ:お守りは「今の自分を楽にするか」で選ぶ
ペットロスにおけるお守りやアクセサリーは、供養の義務ではありません。選んでも選ばなくても、あなたの愛情が否定されることはありません。
大切なのは、「それを身につけることで、今の自分が少し楽になるかどうか」です。もし答えがはっきりしない場合は、無理に決めなくても大丈夫です。
どうか、自分の心を最優先にしてください。その姿勢こそが、最もやさしい向き合い方です。
